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「不在者投票」と「郵便投票」は全然違う

 以前からある「不在投票」と、現在大問題となっている「郵便投票」。トランプ大統領の言動の全てにほぼ自動的に反対する米大手メディアは、「不在投票と郵便投票とは同じだ」と報道しているが、この2つは全く異なるものだ。

 「不在投票」は英語では「absentee voting」という。これは投票用紙の送信を要請した有権者のみに投票用紙が送られる。「郵便投票」は英語では「Universal Mail-in voting」と呼ばれ、州が一斉に有権者に投票用紙を送りつけるという形態だ。

 再来月に予定される米大統領選では、コロナウィルス感染の危険があるという理由で、ネバダ州など民主党が州知事を務める複数の州では郵便投票を行うことになった。

 トランプ大統領は、「不在投票は安全だが、郵便投票は簡単に不正ができる」と言っている。それは、なぜか?

「郵便投票」の最大の問題点とは

 「郵便投票」の最大の問題点は、引越した人や既に死亡した人の住所にも投票用紙が送られてしまうため、その投票用紙が悪用される可能性が高いことだ。

 共和党が州知事を務める州では、有権者登録名簿を定期的に整理して死者や引越した人々の名前を削除しているが、民主党が州知事を務める州ではこのような作業を積極的に行っていない。

 2008年にオバマ大統領候補のために有権者登録作業をした団体ACORNが、老人ホーム在住の痴呆症の老人や、ホームレスの人々などの本人の許可なく様々な不正有権者登録をしたことを覚えている人はどれくらいいるだろう?

 つい最近も、12年前に死んだネコに投票用紙が送られてきたもある。

 投票所に有権者本人が行く場合は、ネコや痴呆症の老人がひとりで出向いて投票することはありえない。しかし、郵便投票ならば、このように本人確認が非常に難しいため、簡単に不正ができることが争点となっている。

超リベラルなカリフォルニア州を相手取った裁判

 今年6月、投票権の公正性を守るための市民団体がカリフォルニア州を相手取って訴訟を起こした。彼らが裁判所に訴えた内容の一部を見てみよう。

●カリフォルニア州の有権者登録名簿には2万3千人の死者が今も掲載されている。
●2016年と2018年の選挙で1,525人が2つの郡でそれぞれ投票した。
83万6,500枚の投票用紙が、既に引っ越した人間の元の住所に送られた。
1,387万7,000枚の投票用紙が、送信先住所の現住が未確認の人に送られた

 このような場合、投票用紙は郵便受けに置き去りにされる。それを使用すれば不正投票ができるのだ。

かつて民主党のために郵便投票詐欺をした人物の告白

 かつて民主党のために、いないはずの人に当てた投票用紙を集めて回り、郵便投票詐欺を行っていた人物がニューヨーク・ポスト紙に告白している

この告白者が伝える他の手口もいくつかご紹介しよう。

●郵便局員にカネを払い、共和党が多い地域で収集した郵便投票返信封筒を消去してもらった。
●老人ホームの看護婦にカネを払い、老人の代わりに投票用紙に記入させる。
●投票用紙のコピーを大量に作り、役人の振りをして返信封筒を集めて蒸気で開封し、中身を入れ替える

 この記事が話題になったとき、民主党と米大手メディアは、「タブロイド紙なんかに載った記事をなぜ信じるのか?」と疑問を投げかけた。これに対して中道派と共和党支持者は、「むしろ、これほど重大なスクープを大手メディアはなぜ後追い報道をして伝えないのか、という疑問を投げかけるべきではないか?」と言っていた。

投票できる権利保持者は誰なのか?

 「郵便投票」にはさらに大きな問題がある

 それはマサチューセッツ州、ワシントン州などの全米17州では、運転免許証取得と同時に自動的に有権者としても登録されることだ。なかでもカリフォルニア州、オレゴン州、ワシントンDCでは不法移民も運転免許証を取得できるため、不法移民にも投票用紙が送られる可能性が高いことになる。

 従来の「不在投票」は、正当な有権者以外の人間が投票する可能性はほぼゼロに近いものの、買収された郵便局員に返信封筒を捨てられてしまえば、有権者は手の打ちようがない。

 既に、ロサンゼルスではホームレスの人々にタバコやおカネをあげて有権者登録させた人間が4人も逮捕され、バージニアのフェアファックス郡では偽投票用紙が郵送されるなどの様々な問題が続出している。

 「郵便投票」を採用したネバタ州では、民主党が「有権者の現住所確認をしなくてもいい」という規則を設定したため、宛名と居住者の名前が一致しない住所に約20万通もが郵送され、高層アパートの郵便受けの脇に受取人のいない郵便投票用紙入り封筒が山積みになった。

 ニュージャージー州パターソンで5月に開かれた市議会議員選挙では、アレックス・メネンデスが当選した直後に、何百通もの封書が郵便局に置き去りにされていたことが発覚。さらに隣接する市の郵便局でも別の何百通もが見つかり、当選したアレックス・メネンデスは郵便投票詐欺で逮捕され、裁判所は選挙のやり直しを命じた

 詐欺の被害には遭いにくい不在投票も、選挙日の後に到着したり、有権者が印し方を間違ったり(選んだ候補にチェック・マークをつけたり、丸で囲むなど)、封筒に署名をすることを忘れたり、などの理由で無効になることがよくある。

 2016年の大統領選で、トランプが2万3000票の僅差でヒラリーを負かしたウィスコンシン州の予備選では2万3000枚以上の郵便投票が無効になった

 この例ひとつを取っても分かるとおり、郵便を使った投票は様々な面で問題がある。投票者の約半数が郵便投票を行うと言われている今年の大統領選は、どちらかが圧勝しない限り、僅差で負けた方が勝った候補を詐欺で訴え、裁判で決着がつくことになるだろう。

 既に両者が激戦州に腕利きの弁護士を派遣しており、ヒラリーはバイデン候補に「たとえ選挙日にトランプが勝っても、絶対に譲歩しないように!」と明確にアドバイスしている。ヒラリーがこう言う理由は、選挙がもつれこんで来年1月20日までに結果が出なかった場合は、下院議長が大統領になるからだ。つまり、バイデンが僅差で負けた場合には、疑惑をもりあげて選挙を長引かせ、ペロシ現下院議長を大統領にしたい民主党が、選挙結果を出すまいと工作している、ということである。

 今年の大統領選は見逃せない。

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