
保守派とリベラル派は、それぞれの支持政党をどう見ているのか?
アメリカの二大政党の共和党(保守)と民主党(リベラル)。人口で見ると保守派、リベラル派の比率は約半々で、両者のものの考え方は、水と油ほど異なると言われている。保守派共和党の公式カラーである赤、リベラル派民主党のカラーである青を配して、両者の言い分を検証するこの企画。今回は「私が共和党/民主党を支持する理由」について。
Redの言い分、Blueの言い分


Blueが民主党を支持する理由とは?
私が民主党を支持するのは、一般的に民主党は労働者階級、貧困層、少数派(マイノリティー)、そして環境を大事にするグループに属しているからだ。歴史的にはそうでないこともあったのだが、少なくとも最近は。
貧困層の支援、教育資金を提供する援助、公民権の保護、環境保護に関する政府のプログラムのほとんど全てが、民主党員や進歩主義系の民主党員によって実行されている。社会保障制度(ソーシャルセキュリティー)、メディケアとメディケイド(国の貧困層と高齢者用保険制度)、公民権法(1964年)、環境保護庁(1970年にリチャード・ニクソンが署名して法を成立させたが、民主党の連邦議会議員が指揮を執った)、医療保険制度改革法(オバマケア)は、民主党が動いて実現したほんの一例だ。民主党は無料教育の提供にも貢献しているし、労働組合寄りで、たいていの場合、国の財政も成功へ導いている。
ビル・クリントン元大統領は、財政を黒字にしたまま大統領の在職期間を終えた。しかし、その後に続いたジョージ・W・ブッシュ政権が、富裕層と企業に対して巨額の減税をし、2つの戦争に従事したことで、すぐに消えてしまった。オバマ前大統領政権は、アメリカ史上最悪の経済危機の時に引き継がれたが、その経済を回復へと導いた。1930年代のフランクリン・ルーズベルトのニューディール政策についても同じ事が言えるだろう。ニューディール政策は、すべての目標を達成できなかったが、アメリカの経済的困難を緩和するための重要な一歩となった。
また、民主党は他党を支持する人々を含む全ての有権者の幸福を尊重する傾向がある。その一例として、医療保険制度改革法(オバマケア)は、いくつかの問題もあるものの、都市部に住む人々だけでなく、農村部の保守的な地域に住む人々も支援している。
民主党は政策の結果をきちんと考えるという傾向もある。たとえばオバマ政権下で作られた環境を保護する法律は、同時にウエストバージニア州の石炭採掘業を生業とする保守的な農村地域には悪影響を及ぼすことになった。だから同政権は、この問題を改善する解決策を考え出すことにすぐ着手した。
私はなにも、民主党が完璧だと言っているのではない。完璧からはほど遠い。それでも、少なくとも一般的に見て、民主党は私が支持する理想と同じ方向へ向かって行動しようとしている。
Redが共和党を支持する理由とは?
まず最初に言うが、私は政治家や政党を気にしてはいない。私が望むのは「人々を公正に扱い、過度に課税しない機能的な政府」だ。しかしアメリカでは必然的に、単に無能である共和党か、明らかに正気ではない民主党のどちらかを選択するしかない。私は単に無能の方を選んだ、というだけだ。
では、なぜ私はそちらを選んだか? それを説明するためには、まず貧困の問題を取り上げてみよう。
1964年に民主党派のジョンソン大統領下で社会政策(Great Society)が設立されて以来、アメリカ政府は「貧困の削減を目指して」、 100ものプログラムを作り、23兆ドルを使った。しかし過去50年間、公式に発表されている貧困率は14%と比較的変化していない。
福祉や様々なプログラムによって、極度の貧困層の生活がわずかに改善されたと主張する人もいる。しかし現実には、老人、体の弱い人、貧困層、助けを得られない人たちの面倒を見る義務が、地域社会や家族、教会、政府、納税者へ移っただけだ。ほとんどの民主党員(そして少数の共和党員)による、これらのばかげたアプローチは、50年以上試行しても改善されなかった問題を解決しようとして、私の国アメリカを破産寸前の状態にした。こんなことは、すぐに取りやめて、各人それぞれで対処するようにすればいい。
私が民主党を支持できない2番目の理由は、人種問題、人工中絶、宗教の自由、言論の自由、法の執行などを含む多くの「社会的および文化的問題に対する無謀で理不尽な態度」だ。基本的に社会のあらゆる分野で、民主党は感情的になり易く、信じ難いほど全く効果のないプログラムや法律を施行することを考えている。そして、私たちのような納税者がその費用を支払うことを期待している。率直に言って私は、民主党の政策によって得られることよりも、そうしないことでもっと良い結果が得られると考えている。
共和党が民主党よりもはるかに優れているわけではないが(無能な集団にそれほどかわりはない)、少なくとも共和党は「ある種の秩序を維持」しようとしている。
その証拠に、現在アメリカ中の主要な都市部では、暴徒や略奪者、無政府主義者が、公道で物を盗んだり、破壊したり、殺したりするのに非常に忙しい。それでもイルハン・オマルのような民主党の政治家は「警察を解散させる時がきた」などと狂ったような発言をする。この女性政治家の脳は、死んでいるのだろうか? 彼女の反応は感情的で正気とはいえない。その上、民主党下院議員のアレクサンドリア・オカシオ=コルテスは、「Defund Police Movement」(警察の財源を削減する運動)を支持し、ミネアポリス市議会(民主党)は、自分たちの警察を解体することを市民に約束した。 民主党大統領候補のジョー・バイデンでさえ、犯罪者の足を撃つために警察を再訓練するべきだなどと言っている。
第一に、これらはバカげている。第二に、殺傷力の高い武器を使う目的は、他の罪のない民間人の命や警察の命を守るためであり、対立間にそれを使うことが目的ではない。「人種差別だと認識されている」という理由から、暴力的な行動をとる人を傷つける試みは、何でも必要な力で彼らを止めるのとは対照的に、戦術的に堅固ではなく、非常に愚かでもある。
あなたには、私が言いたいことがわかり始めただろうか? 選択は簡単だ。単に無能な共和党か、狂気の民主党か。私は狂気政治はごめんだ。